映画「ボヘミアンラプソディ」の最後がShow Must Go Onだった意味

クイーンの映画ボヘミアン・ラプソディの最後で流れる曲「Show must go on」

英語の慣用句で、「ショーはどんなハプニングが起きても続けなければならない」という意味です。

英語圏では、何かトラブルでパーティが途中で中止になったときなどに、まだショーは続くんだよ!という決め台詞的な感じでしょうか。

Show Must Go Onというタイトルの曲

映画内で、EMIのプロデューサーとクイーンのメンバーが6分間あるボヘミアンラプソディをシングルカットする・しないの議論のシーンがあったと思います。

その時にでてきたピンク・フロイドの狂気の表彰の盾。

「狂気は45分だ」とジョークシーンがありました。

実はこの狂気を作った「ピンク・フロイド」もShow must go onという曲を作っています。ただクイーンの曲との関連性は無いと思います。

ちなみに全米大ヒット、日本のオリコン2位の狂気はこんな曲

アルバムの最初から最後まで曲と曲がつながっていて、複数の曲がひとつの作品のようになっているから45分なんですね。1973年はこんな不思議な曲が人気だったんです。

Show must go onは最後の曲

さて、1991年に発売されたクイーンのアルバム「イニュエンドウ」。

フラメンコ風から壮大な曲までクイーンの全てを詰め込んだような名アルバムですね。

意味は、アルバムの表紙にもなっているピエロの名前のことです。

そして、このアルバムの最後を飾るのがThe Show Must Go On。

この曲は、ブライアンメイがカノンからインスピレーションをえて作っていて、フレディが歌詞の一部を作っていると言われています。このアルバムの収録をした後、45歳のフレディはエイズによる気管支肺炎で亡くなってしまいますが、オークションに出ていたフレディの直筆ノートにもこのShow Must Go Onの歌詞の一部が書かれていたとか。

フレディはこの頃、病状が悪化していて喉も辛かったそうですが、実際のレコーディングでは、

“I’ll fucking do it, darling’ — vodka down — and went in and killed it, completely lacerated that vocal.”
「いっちょやってやるさ!ぶっ倒れても声が完全に出なくなってもね!」

と全力でレコーディングに望んだそうです。

ちなみに、英語でdarlingとあるのは、フレディが男性に対してもダーリンと呼んでいたから。

・フレディの口癖に“ダーリン”というのがある――普通は異性に対して言いますね。でも彼は男性に対しても使う。これは滅多にない。伝記「フレディ・マーキュリー 孤独な道化」によれば、彼は寄宿学校時代から“ダーリン”と呼びかける癖があったそうだ。
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この曲の背景を知ると、映画の最後も感慨深いものになりますね。

フレディの命をかけて望んだ最後のアルバム曲

The Show Must Go On

人生というショーをやり遂げたフレディの生き様を締めくくるのに相応しい曲だったのではないでしょうか。

The Show Must Go On 和訳

こちらの方の和訳が素晴らしかったので引用させていただきます。

Empty spaces – what are we living for
虚無の世界。- 人は何のために生きるのか。

Abandoned places – I guess we know the score
抛棄の地。- その実、カラクリを分かっているのだろう。

On and on, does anybody know what we are looking for
ひたすら繰り返される、
誰しもが何かを探し、求め彷徨う。

Another hero, another mindless crime
時の英雄は、ある時では非情な犯罪者として扱われ、

Behind the curtain, in the pantomime
秘密裏に、繰り広げられる無言劇。
人知を超えた黒幕は、暗黙の下、粛々と事を進める。

Hold the line, does anybody want to take it anymore
それでも、歩みを止めてはならない。
続けよう、さらなる探求を。
たとえ得るものが僅かであっても、無ではないのだから。

The show must go on,
幕は開けられたんだ。

The show must go on
どうしてここで辞められよう。

Inside my heart is breaking
胸の内で、失意のどん底にあっても

My make-up may be flaking
飾り立てた仮面が剥がれ、無様な素顔があらわになっても

But my smile still stays on.
僕は舞台の上で、微笑みを続けよう。

Whatever happens, I’ll leave it all to chance
何が起ころうと、すべては天の定めに従おう。

Another heartache, another failed romance
時に傷つき、恋敗れ、どんな試練が待ち受けても。

On and on, does anybody know what we are living for?
歴史は繰り返す。
それでも人は何に抗い、なぜ抗い続けるのだろうか。

I guess I’m learning, I must be warmer now
僕もきっと前に進んでいる。
手にしたものが、あるはずだから。
今ここで燃え尽きるわけにはいかないんだ。

I’ll soon be turning, round the corner now
そう遠くない未来、僕は峠を迎えるだろう。
だけど、今はまだ折り返し地点なんだ。

Outside the dawn is breaking
窓の外では、暁星が瞬き、輝かしい夜明けが訪れても、

But inside in the dark I’m aching to be free
僕は、明けない暗闇の中、呪縛から逃れようと足掻き続ける。

The show must go on
舞台に立ち続けるんだ。

The show must go on
何が僕を止められよう。

Inside my heart is breaking
心臓が、時を刻むのを止めたとして

My make-up may be flaking
衆前に、あられもない姿を曝そうとも

But my smile still stays on
僕は心からの笑顔を、皆に送ろう。

My soul is painted like the wings of butterflies
僕の魂は、揚羽蝶のように七色に彩られて。

Fairy tales of yesterday will grow but never die
去りし日はやがて伝説となり、決して色褪せることはない。

I can fly – my friends
今こそ、羽ばたいて見せよう。
君がかつて見上げた様に、僕は高く舞い上がる。

The show must go on
さあ、続けよう。

The show must go on
幕引きなど無い。

I’ll face it with a grin
顔をほころばせ、最高の笑顔を浮かべ、

I’m never giving in
手出しはさせない、何物にも屈しない。

On with the show.
僕という名の演目は。

I’ll top the bill,
主役は僕だ。

I’ll overkill
体裁をかなぐり捨て、

I have to find the will to carry on
演じ続けることで、僕という存在の意味があると
分かりかけてきているんだ。

(On with the show)
show –
続けよう、スポットライトを僕へ集めて。

The show must go on…
この命を懸けて、やり遂げよう。

クイーンの映画ボヘミアン・ラプソディの挿入歌一覧

  • (1)20世紀フォックス・ファンファーレ
  • (2)愛にすべてを
  • (3)ドゥーイング・オール・ライト…リヴィジテッド(スマイル)
  • (4)炎のロックン・ロール
  • (5)キラー・クイーン
  • (6)ファット・ボトムド・ガールズ
  • (7)ボヘミアン・ラプソディ
  • (8)ナウ・アイム・ヒア
  • (9)愛という名の欲望
  • (10)ラヴ・オブ・マイ・ライフ(ロック・イン・リオ)
  • (11)ウィ・ウィル・ロック・ユー(ムービー・ミックス)
  • (12)地獄へ道づれ
  • (13)ブレイク・フリー(自由への旅立ち)
  • (14)アンダー・プレッシャー(クイーン&デヴィッド・ボウイ)
  • (15)リヴ・フォーエヴァー
  • (16)ボヘミアン・ラプソディ
  • (17)RADIO GA GA
  • (18)AY-OH
  • (19)ハマー・トゥ・フォール
  • (20)伝説のチャンピオン
  • (21)ドント・ストップ・ミー・ナウ…リヴィジテッド
  • (22)ショウ・マスト・ゴー・オン